【平成23年9月号】

9月になり、秋らしくなって来ました。今年は6月の雹の被害がなければおおむねいい天気だったと思いますが、雹で被害を受けた農家の皆様は大変だったこととお見舞い申し上げます。
また3月の東日本大震災から半年、新しい首相も決まり震災からの復興が本格化することと思います。 しかし福島第1原子力発電所の事故の影響は広域かつ長期にわたることが明らかになって来ました。ヒトや動物への直接的影響、食料汚染からの間接的影響を考えますと本当に心配です。オホーツク地域は原子力発電所から300km以上離れている全国的にもめずらしい地域(沖縄、離島などを除く)だそうです。そういった面では安心なのですが、しっかりとした監視の眼を持つことと引き続きの節電は続けていきたいものです。
話題提供 動物看護師 美馬 麻美
注意点:短期間で痩せさせようと食事量を急激に減らすなどの無理なダイエットは避けましょう。

リバウンドしやすくなります。また、食事のルールを決めたら家族みんなでしっかりと守ることが大切です。☆適正体重は固体によって異なります。愛犬が太っているかどうか分らない場合は気軽に相談してみてくださいね☆
内容は『動物医療現場のコミュニケーション』で講師は鷲巣月美先生です。
今までのセミナーは主に病気の話でしたが、今回はコミュニケーションについて学んできました。
なるほど!と気づく事が多く、日常に活かしていきたいと思います。
動物看護師 遠藤 留美子
グラコム9月号掲載記事
8/21(日)東大の辻本先生をお招きして急性骨髄性白血病とリンパ腫治療における有害事象について学び、午後は症例検討会を行ないました。実際に顕微鏡で血液や骨髄を観ていただき大変勉強になりました。そんなことで今回は犬のリンパ腫について書きます。まずはリンパ腫の大まかな説明をしておきましょう。犬においてリンパ腫は悪性乳腺腫瘍、肥満細胞腫とならび最も多く経験する悪性腫瘍です。10万頭に13~24頭発生すると言われ、中年から高齢の犬に発生します。中には1歳で発生する場合もあります。当院でも年に5頭前後来院されます。飼主さんが気付いて病院に来る症状は様々です。といいますのもリンパ腫は体じゅうのどこにでも発生する可能性があり、発生する部位によって症状も変わってくるからです。
最も多いタイプは多中心型と言いまして体の表面から触ることのできるリンパ節(顎の下、頚もと、脇、内股、膝の裏など)に発生するリンパ腫です。「顎の下が腫れてきた」と訴えて来られることが多いです。このタイプのリンパ腫は日頃飼主さんがペットに触れておくと早期発見できるタイプですので少なくとも1ヶ月の1回はスキンシップタイムを作って、くまなく触ってあげて下さい。縦隔型と呼ばれるものは胸の中の心臓の前にある胸腺というリンパ組織が腫れてくるタイプですが、症状は吐くとか呼吸困難を訴えることが多いです。消化器型は胃から腸のいずれからも発生があるリンパ腫です。長びく吐気、下痢で来られることが多いです。皮膚型のタイプは飼主さんが皮膚炎と間違えることが多いです。抗生剤を使っても反応がない場合は詳しく調べる必要があるでしょう。
診断は腫れているリンパ節を針で刺し細胞を取って、染色して顕微鏡で見ます。場合によってはリンパ節を取ることもあります。同時に遺伝子診断もを行ないこともあります。リンパ腫を形成している細胞のタイプによって多少治療の反応が違いますが、抗癌剤を使った治療が中心となります。リンパ腫以外の悪性腫瘍は抗癌剤をお勧めすることは少ないのですが、リンパ腫に関しては比較的強く勧めてます。しかし飼主の皆さんが心配されるのが「副作用」。ヒトと比べ投薬量が今のところ少なく設定されているため副作用はさほど多くはありませんが、やはり心配ですよね。
毎年のように投与方法が改善されてますのでその子にあったオーダーメイドの投与方法を選択していきます。最近では副作用を軽減できる薬を併用することも効果があるようです。また副作用を早期に発見できるよう飼主の方にも協力してもらい観察日誌を付けていただくこともいいと思います。
リンパ腫は治療しなければ平均約3ヶ月で亡くなります。抗癌剤を正しく使用し、できるだけ副作用が出ないようにし、副作用が出ても早期に対処することでできるだけ長く元気にすごしてほしいものです。家族とともに。

藤倉獣医師、岡久動物看護師、遠藤智香動物看護師参加
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