24年【夏号】Vol30

  • 2012年5月 1日(火)

猫の腎不全(尿毒症)について

  腎臓の働きは排泄機能による老廃物を体外に除去するとともに、水分や電解質などの調節をし、体内の恒常性を維持しています。 他にも骨代謝、造血および血圧調節なども行っています。腎臓の機能は75%まで代償されますが、それ以上の障害を受けると腎不全を起こしてしまいます。腎不全の進行に伴い貧血や骨代謝異常あるいは高血圧などを発現し、さらに排泄障害からの尿毒素の体内蓄積によると考えられている多臓器疾患症状を示し、極めて危険な状態となります。

急性腎不全とは?
  発症の約1週間以内に腎臓に障害を受け、急速に進行した状態をいいます。初期には多尿になる場合もありますが、末期では乏尿そして無尿となることが多く、食欲不振や嘔吐、神経症状などを示し、尿毒症状態となります。この場合、これらの状態を引き起こす原因を除去し、輸液療法や人工透析などの迅速な治療が必要となります。
慢性腎不全とは?
数ヶ月~数年に及んで徐々に腎機能が低下し、末期では腎臓が萎縮してしまうことが多くみられます。 慢性腎不全は腎機能障害の程度で以下の4段階に分類されます。
  • 第1期(代償期)…腎機能の50%以上が残在する無症状の段階
  • 第2期(腎機能障害)…多飲多尿、軽度の貧血、体重減少を示す場合あり
  • 第3期(腎不全)…食欲低下、嘔吐、貧血、体重減少がみられる
  • 第4期(尿毒症)…嘔吐や下痢、痙攣などの神経症状がみられ、多臓器不全の状態を
    示し、危険な状態となる
  猫においては第4期の状態でも輸液療法などで一時的に状態が改善し、食餌療法などによる保存療法で数ヶ月の延命が得られることもあります。しかし、早期に診断し早期に食餌療法を開始することが重要となります。早期診断のためにも健康診断をお勧めします。


―腎不全に推奨される療法食―

● ロイアルカナン製品
ロイヤルカナン製品
● ヒルズ製品
ヒルズ製品

これらの療法食は腎臓への負担を減らすために蛋白質やリンを制限し、食欲低下に対応した高い嗜好性で作られています。

 
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