23年【夏号】Vol26

  • 2011年6月 1日(水)

疼痛管理(痛みのコントロール)の重要性

  • 痛み:組織の損傷を引き起こす、あるいは損傷を引き起こす可能性のあるときに生じる
                不快な感覚。
  • 鎮痛:薬物やほかの治療方法により痛みの感覚を取り除くこと。
動物の痛み

  少し前まで動物の手術において鎮痛を考慮することはあまり一般的ではありませんでした。しかし現在では「動物の痛みを取ってあげることは大事!!」という考えが広まり鎮痛の重要性が注目されているのです。痛みは麻酔後、手術後の問題を引き起こす大きな原因となり、その問題は様々ですが、動物の体にとってよくないことであり、手術の影響からの回復を妨げます。
そこで可能な限り「鎮痛=痛みの管理」をしてあげることが大事なのです。



≪外科手術により生じると推察される痛みの程度の分類≫

軽度-中程度の痛み 去勢手術、歯石除去、抜歯、気管切開術、耳血腫の手術、下腹部の外科手術、一部骨折整復術
中程度-重度の痛み 下顎骨切除術、胸椎・腰椎の椎間板手術、上腹部の外科手術、上腕骨の骨折整復術
非常に強い痛み 断脚術、全耳道切除術、腎摘出、開胸術、頸椎の椎間板手術、骨盤骨折整復術、乳房切除術

犬のボディランゲージ  -カーミングシグナル-

  『カーミングシグナル』とは、犬を穏やかにし、落ち着かせるボディランゲージのことです。犬はこのシグナルを犬だけでなく、ヒトやほかの動物にも送ります。逆に私たちがこのシグナルを使って犬を落ち着かせることも可能です。その一部を紹介します。

不安なことを相手に伝えるシグナル
犬と男性
自分の鼻を舐める
顔を背ける
床や地面のにおいをかぐ
相手を落ち着かせるシグナル
静止またはゆっくりとした動作
座る(落ち着きなくイライラしている犬にはヒトも座るとよい)
興奮した相手を冷静にさせるシグナル
あくび(緊張している犬、興奮している犬にはあくびをしてみせるとよい)
あいだに割って入る
体を背ける
伏せる

☆ぜひ一度試してみてください☆

甲状腺機能亢進症とは?

  甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、ヒトでもバセドウ病として知られている病気であり、犬に比べ猫での発生率が多くみられます。

  現在では老齢の猫で最も多くみられる内分泌疾患であるといわれていますが、1980年代以降に発見されはじめた比較的歴史の浅い病気です。その理由に考えられているものとして、飼い主が猫のトイレに猫砂を使用するようになった、ウェットフードを摂取するようになった、缶詰がプルトップ缶になった、殺虫剤にさらされるようになってきた、などいろいろな仮説が立てられ未だ明確ではありませんが、有力な考えの一つとされています。便利な道具が進化するにつれ新たな病気が生み出されているのだとしたら動物における現代病といえるのかもしれません。

  (症状は様々ですが、代表的なものに食欲増進、多飲、体重減少があります。)

 
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